地方発IT社長ガリアと、夜の社交場「CLUB AYANO」で輝く人気キャストみなみ。噛み合わないのに妙に心地いい二人の会話が、政治もAIも恋心もシャンパンの泡のように混ざり合う――。「好き」が暴走する男と「距離感」を操る女が織りなす、夜ふかし知的エンタメコラム。
「昭和的恋愛観」はなぜ炎上するのか?
成功者が陥る“アップデート拒否”の代償
成功者が陥る“アップデート拒否”の代償

ガリア
「この話さ……例のフジの件も、“昭和的恋愛観の延長”って見方あるよね?」

みなみ
「あるね。というか、ど真ん中。」

ガリア
「でもさ、まだ事実関係は全部出てないわけでしょ? 叩きすぎじゃない?」

みなみ
「はい出た。“真実が分からないから黙ろう”理論。」

ガリア
「いや、慎重さは大事でしょ!」

みなみ
「慎重になる方向、いつも加害側にだけ優しいのよ。」

ガリア
「うっ……」

みなみ
「今回みんなが問題視してるのはね、“やったかどうか”以前に起きた構図なの。」

ガリア
「構図?」

みなみ
「芸能界、テレビ局、圧倒的な立場差、長年の成功体験、周囲が止めない空気。」

ガリア
「……あ」

みなみ
「それ全部、昭和恋愛観と同じ匂い。」

ガリア
「つまり“俺は特別”ってやつ?」

みなみ
「そう。“これくらい大丈夫”“相手も嫌なら言うでしょ”“今まで問題なかった”。で、嫌よ嫌よも好きのうち、強引なくらいが男らしい、女は押されると弱い、そのうち好きになる、一回OKしたら次もOKっていう男中心の理論」

ガリア
「全部聞いたことある……」

みなみ
「で、“言えない理由”を一切想像しない。」

ガリア
「立場が違いすぎると、NOって言えないよね……」

みなみ
「そう。同意って、言葉だけじゃなく言える状況がセット。」

ガリア
「なるほど……じゃあ、たとえ過去に恋人関係とかがあっても?」

みなみ
「関係ない。妻でも、元恋人でも、その場で同意がなければアウト。」

ガリア
「昭和だとさ、“付き合ってるんだから当然”だったよね」

みなみ
「それが地雷ワード博覧会。」

ガリア
「怖い……」

みなみ
「今回の件で一番露呈したのはね、“アップデートできてない成功者”の怖さ。」

ガリア
「成功体験が多いほど?」

みなみ
「自分を疑えなくなる。」

ガリア
「……IT業界も気をつけよう」

みなみ
「ほんとそれ。“結果出してるから正しい”は恋愛では通用しない。」

ガリア
「でも世の中、“昔はこうだった”って言う人多いよ?」

みなみ
「だから今、一斉に燃えてるわけ。」

ガリア
「燃えてる理由は、事件そのものだけじゃない?」

みなみ
「そう。積もり積もった違和感の爆発。」

ガリア
「なるほど……フジの件はその“象徴”か」

みなみ
「うん。個人攻撃に見えて、実は文化の精算。」

ガリア
「昭和恋愛観の清算期……」

みなみ
「そう。“知らなかった”じゃ済まない時代。」

ガリア
「じゃあボクは、どうすればいい?」

みなみ
「簡単。相手の立場を想像する、確認を惜しまない、昔の武勇伝を信用しない」

ガリア
「最後、地味に痛い」

みなみ
「で、“自分は違う”って思った瞬間、一回立ち止まる。」

ガリア
「今日一番怖い言葉だ」

みなみ
「安心して。ここで削られてる社長は、まだセーフゾーン。」

ガリア
「毎回削られる前提なの!?」

みなみ
「削られなくなったら、それが一番危険。」

ガリア
「夜ふかしデジタルラウンジ、今日は社会派すぎる……」

みなみ
「でもね、このテーマで笑えなくなった人ほど、ちゃんと考えたほうがいい。」

ガリア
「……胸に刻みます」

みなみ
「はい。昭和的恋愛観、今夜で正式にサービス終了。」

ガリア
「強制アップデートですか?」

みなみ
「強制。セキュリティ案件なので。」

ガリア
「IT用語で刺してくるのやめて!」



