無料で使える最強の文字起こしツール LINE提供の「CLOVA Note」

インタビューや会議、講演の文字起こしを効率的にする方法を教えてください。

エリンギ

録音された音声を文字に変える良い方法を教えてください。

しいたけ

音声を文字に変える方法はいくつかありますが、録音されたMP3などのファイルのデータを文字起こしするという方法にしぼって今回はお話しします。

❶ Googleドキュメントを使う。 しいたけ評価

利点 無料で使える。 わりと正確。 

欠点 ファイルではなく直接ボイスレコーダーをPCにつけて再生しなければいけない。(ファイルをアップする方法は設定が必要でめんどうらしい) 途中で認識するのを辞めたりするので、常時監視しなければいけない。

❷ Wordの音声認識機能を使う。 しいたけ評価

利点Wordを持っていれば、無料で使える。 

欠点MP3などの音声ファイルをアップすれば文字起こししてもらえる。  Wordを持っていても、バージョンが古いと機能がそもそもない。

❸ 有料(または無料)の音声認識アプリを活用する。

これは種類が多く、無料と言いながら、最低限のことしかできなかったり、有料はそもそもお金をかけたくないので、自分的には選択肢には入れませんでした。お金をはらえば、そこそこ思うような機能があるのだと思いますが…。その中で、抜群に素晴らしいアプリを発見しました。

CLOVA Note  しいたけ評価 です。こちらはLINEの運営しているアプリで、デフォルトでは月5時間まで、「サービス品質向上のためのユーザーデータの取得」をオンにすると月10時間まで無料で利用できます。 β版が25年2月4日で終了しました。

今回はCLOVA Noteをつかった文字起こしの方法を説明しましょう。

1
まず最初にすること。
  • 文字起こししたいファイルをボイスレコーダーやスマホからPCに保存
  • CLOVA Noteのアカウントを取得(LINEのアカウントがそのまま使えます)
2
CLOVA Noteにファイルをアップします。

下のような画面が出てくるので、文字起こししたいファイルをアップしてください。

1ファイル最大3時間(180分)まで可能です。言語も選べます。対応形式はm4a・mp3・aac・amr・wavファイルがアップロードできます。

自動的に文字起こしが始まり、1時間超の音声フィルでしたが、数分で完成します。これを手書きで文字起こししていたら日が暮れていま作業ですよね。認識が正確かどうか、しいたけがチェックしたところ、もちろん修正が必要な箇所はあるものの、きちんと読むことができる精度の高さです。

下の音声記録が文字起こしの結果です。図の左側の赤枠に月間使える残り時間数が表示されます。

このCLOVA Noteが素晴らしいのは3点あります。

1つ目はインタビュアーとインタビュイーの発言の色分けをしてくれるところです。以前、Googleドキュメントの音声認識機能を使っていたのですが、こちらは画面上に文字が羅列されるだけで、かなりのお色直しが必要でした。

2つ目は、インタビュアーとインタビュイーの名前も変更できる点です。もちろん「参加者1」「参加者2」でも十分ですが、名前を変えておけば、その後の編集もかなり省力化できますよね。参加者変更の「直接入力」に名前を入れてあげれば、変更区間を指定して名称変更してくれます。

今回は「全体区間」を選び、すべての名称変更をしました。しいたけは「自分」でインタビュイーは「相手」にしてあります。

3つ目は、それぞれの発言区間で実際に音声を再生してくれるので、元データを聴いて内容をすぐに確認できる点です。下の図の「区間再生」ボタンを押せば、そこだけの音声を再生してくれます。しかも、発言者のタイムログまで入っている親切さです!

この手の作業をした人は分かると思いますが、変換された内容の正確性を裏取りするのに元の音声データを確認する作業はかならず発生します。その時、音声データのどこの箇所かを探すのに結構時間がかかってしまうのです。この機能はまさにかゆいところに手が届いた機能です。

3
完成した文字起こしデータをテキストファイルに保存する。

無料で使えても、ここの部分に関して課金してくるアプリもあります。テキストデータがほしい訳だから、認識結果を見て、出来がよければ「お金払ってでもほしい!」ってなりますよね。その心理を突いて、課金誘導する手口が一般的です。

CLOVA Noteもその手のサービスかと思っていました。いろいろ試したけど、文字がコピーできなかったからです。でも、でも、それは誤解でした。これ初めて使う人は分かりにくいのでしっかり共有しておきますね。

画面右上の「3点(・・・)ボタン」を押すと、ダウンロードメニューが出てきます。ここの「音声記録ダウンロード」ボタン(図の赤い囲み)を押せばOKです。

そうすると4種類のダウンロードメニューが出てきます。しいたけはテキストとして使いたいのでこちらを選択しましたが、WordファイルやExcelファイルなどの形式でもダウンロードできます。

テキストファイルにしたもの

エリンギ

でも、これってどんな用途で使うのですか?

しいたけ

リアルタイムに音声認識してしまえば、「文字起こし」作業は必要ないけれど、長時間の取材、講演、講義、会議などはやっぱりボイスレコーダーが便利ですよね。

エリンギ

はい。でも今はボイスレコーダーにも文字起こし機能が実装されているものもありますよね!

しいたけ

そんな高いボイレコは買えないって人もいるでしょ。エリンギさん。費用をかけずに効率化を図りたいというビジネスパーソンに活用してほしいツールですね。

無料なので、音声データはLINE社のAI学習などに利用されることもあるかと思います。機密性の高いデータなどは個人の責任の持てる範囲で行ってください。

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